2015年1月2日 星期五

[Fabulatore] Exsequor

01.絶望サイプレス
02.怪盗カサノヴァ
03.時計仕掛けの恋人
04.ザフレク
05.稲妻の贄
06.機工飼育の村
07.興國幽径アポロギア
08.星芒形の蒼い歌
09.Liberation Es
10.オルランド

C86最喜歡的碟,沒有之一。

150110:修改#1, #2, #3, #6, #7, #10 的格式 (?
151202:全曲修改。

絶望サイプレス (Cruel Cypress)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


疫病の流行 その影に隠れ、行われる悪行
安置所の暗闇に虚ろな音が響く

・孤児兄-特異な外見を持つ。皮肉屋。
・孤児妹-愛称リギ。考えるより先に体が動く。
・短衣の医師-理髮外科医。
・ジリコニア-敬虔な老紳士。大学教授。
*解剖学講義-死への関心が高まった時代。
       骸骨は様々な芸術のモチーフとなった。
       また、解剖学講義は大衆の娯楽の一つであり
       富裕層の関心も高まっていた。


「……ギ…………」

果ての無い夜の海の様な
暗澹にこの身を浮かべながら
眼前に迫る糸杉の天井に 息を吐き掛けて……
意識は、霧の中に解けてゆくーーーー

老紳士が出てきた扉が開く
駆け寄る小汚い少女
渋い表情を押し隠した短衣の医師
人いきれの待合室 響く声……

「我々も最善を尽くしたのですが、
 力が及ばず……申し訳ありません
 誠に残念な事ではありますが、
 令兄は御亡くなりになられました」

無情にも叶えられた 長い間の大憂
幾重にも揺れ動く視界 憂苦に臍を噬んだ

「どうして自分の事を
 もっと大事にしてくれなかったの…!
 私は!何より御兄様の傍に居たかった……!!」

嗚呼、昔日の無邪気さに 兄の微笑が陰を落とす

【標本の腐敗が過度に進行した為、
 Plut Silcohnea博士の解剖学講義は、
 中止と相成りました】

『成金どもめ……!私は刑吏ではないッ』

『おっと これは失礼 大丈夫ですかな?』

『それは…さぞかしご心配でしょうな
 しかし、咳嗽ならば……大丈夫でしょう
 きっと良くなられませ』

『ええ では、失礼ーー』


「……やっばりおかしいわ 絶対に信じない
 胡桃の様な頭の私にも解るわ
 咳の治療ぐらいで、死ぬ訳がないじゃない!
 顔だって、しっかり見ていないもの…!」

敝履の様に追い出された 診療所へと疾る
余人を以ては代え難い 眷を取り戻しにーー

「お兄様を返して頂戴」

「ねぇ…」

十字架の短剣に連れられ、新月の海の様な安置所の中

「此処の遺体は…全部まだ…防腐の前 よね……」

遺体に 一つだけ混じった棺を眼にして、

「じゃあ……」

眼光は蝋燭の灯かりも映さない程に薄暗く……


「貴女は解らないのでしょうね!
 家族を養うのがどれだけ大変かッ!!
 だからそんな事を言え…
 …いえいえいえいえ解りました落ち着きましょう?
 話せば解ります その物騒なモノを下げてください!
 良いですか!令兄は 復讐など望んで居られない筈です!
 こんな事で未来を潰すよりは、
 逞しく生きられら方がどれだけ喜ばれるか……!」

 「……誰が何だって?」

再会は まるで神解けのようにーー
嗚呼、早すぎた納棺が生んだ帰責
それは優雅に喪失を撥ね除け
死を背凭れに、三日月を浮かべて居た……

「俺は嬉しいねぇ そんなにも、
 俺の事を思ってくれているとはーー」

「なぁ、あんた 死人が本当に
 そんな事考えて居るとでも?
 それは、テメェらの世界を
 平和に保つ為だけの方便だろ?」

「なぁ、生者をも喰い物にする倒錯者さんよ
 …妹には、何をするつもりだったんだい?」

「さあ、胡桃頭 そいつを刺し殺せ
 それが終わったらお前も死になーー
 ……どうした?出来ないのか?おひぃ様?
 ああ、人の大切な者を奪っておいて、
 のうのうと生きるつもりだったのか?
 出来ないなら……、既に死んだ人間がやろう
 さぁ、講義を 始めようかーー!」


怪盗カサノヴァ (Phantomthief Casanova)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


その部屋は、秘密の2階にある
剥製、絵画、武具、卵、数学書

・グイドバルド-現実主義者で金がすべて。ローヴェル商会主代理。
・フランチェスコ-年の離れたグイドバルドの弟。収蔵品室に居つく。
・召使いティス-フランチェスコの世話係。彼の唯一の味方。
・怪盗カサノヴァ-物の声を聞き、女性としてエスコートする。
・グラウディオ-デッラ・ローヴェル家当主で兄弟の父。
        現在療養中。常に女物の指輪をしている。
・ベッルーノ伯-様々な国の楽器を蒐集している。貴族。
*印章指輪-一家の契約の全てを司る契約印。


そして、もう一度
“ラーラ・アヴィス”は 彼女に渡るだろう
『……《なんてことだ》!!』


ーー於 収蔵品室 In camera delle meravigliaーー

【La Gazzetta del Tiglio】“Cronaca Nera”

またも“あの男”の犯行か - 通称Casanovaと呼ばれる賊、
新月に紛れ忍び込み、ベッルーノ伯の宝を盗む

『さぁて愚昧なる諸君 私はこれから、
 グァルネリ嬢をある場所へとお連れする
 では、これにて終幕ーーまた会う日まで さらばだ、諸君!』

「…かぁっこいい!!
 ティス、もっと読んでよっ、っ……兄さん」

「お父様の具合はどうだ なぁ 我が義弟よ
 もっても、あと3日かそれぐらいだ?
 素敵じゃないか…!」

「遺される莫大な遺産をすべからく手にするのは、
 商館の副館長である、このグイド様だ」

「お父様の家の名を襲うべきは、あなただけ」

「甘やかされて育った引き籠りになどは、
 一銭足りともやるものか
 ゴミの山と共に、追い払ってくれるわ」

「おい、そこの召使い、
 この低俗な記事を捨てておけ」

「……大丈夫ですよ」

渡されたその新聞
悲しむ少年に渡し 収蔵品室を辞した

召使いは、呟く

「そんなこと、させはしない」と

ーー於 回廊 In loggiaーー

「今回の“ラーラ・アヴィス”はあの部屋か
 ローヴェル家の全てを継ぐ者が持つと云う、黄金の指輪
 《黄金の樫の木の印章指輪》 …そろそろお迎えに上がろう
 稀代の材木商のコレクションが、私を待っているーー!」


ーー於 広間 In camminataーー

「本当に来るでしょうか、Casanova」

「予告状通りならな 丁度いい余興だ 捕まえてくれる
 なぁ、……、そこの召使い 何をしている……!
 おい、そこのお前ッ!!」

「そもそも、最初から“召使い”は居ませんよ?」

「流石だね、ローヴェル家の至宝はーー
 価値の解らぬものから見れば、お義父様の蒐集品はゴミの山
 しかし、そこに価値を付ける それこそが商人でしょう?」

窓を突き破って、暗闇に消える、“黄金の令嬢”と怪盗の微笑

継子の兄は、……

「なんてことだ……、なんて、ことだ!
 あれは、あれが無ければ……ッ
 追え…、追えーー!なんとしてでも捕まえよ!!」

ーー於 収蔵品室 In camera delle meravigliaーー

「ーーそれにしても不思議だ、お母様の墓前に?」

微笑みかざした“指輪入れ”想いは、受け継がれてゆく


時計仕掛けの恋人 (Clockwork sweethearts)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


旅の終わり

・アルバート-兇刃に倒れた異国の王。ロゼリアの幼馴染。
・ロゼリア-元修道女長。アルバートの幼馴染。


La la la... 聖歌の音は 遠く 遠く 冷えた木の壁に溶けて消える
僕の指から 生の熱が逃げて行かぬように 君は握る
「安心して…… またすぐ会えるよ 僕と君は 時計の針だから
 何度もすれ違っては 棘の中を進んで行くけれど、
 それでも また、引かれ逢うんだ……諦めよう?
 僕らは…、何度だって…重なり合う
 運命に、あるん…だ…と……」


澪を引く頬に朱を灯して 冷えた長針を布で拭う
貴方は、いつでも私の事を置いて一人で行ってしまう…

飽きれる程に身勝手な私達は、もう重なり合えない

そう何度思ったのだろう でも、私はもう泣かないわ
やっと解ったの だから……、少しだけ待っていてね

双つが 永遠に十二時で止まる日は、今日じゃない


今までは、貴方の帰りを案じ ただ待っていたけれど……
自分のものなら、本当に自分のものなの? なんて思わない

自信が無いから、人の為だなんて言って逃げて居たけれど
大切な事は変わらない 傍に居ても、
生死が分からない程遠くに居ても

短針は港では無く 長針だって船では無いの
その両方を併せ持つから 秒針は 棘の中でも廻り続けるのよ


ーー互いに愛しい気持ちを持っていれば
その秒針が、交わる場所を示すわ だから今度は……

私も船になって 貴方の知らないこと 例えば、子育てのこと
貴方の喜ぶこと 素敵なことを掻き集めて、逝くから

「全てを許すわ…… 私達は またすぐに会えるもの、ね?」


ザフレク (Xaflec)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


平和が争いの対極にある
などと、誰が言ったのか

・ミハイル-秘密裏処理組織エース。
・ユーリィ-兄を尊敬する。


その組織の名は通称、血霧の蜥蜴

不穏な陰に身を委ね 不審な陰を消し去る
誰にも知られてはいけない平和の裏舞台

罪無き者の縁を奪ってしまう不安
仕様が無い苦悩に追われる孤独
卓越した手腕、称賛の声
私は何から誰の幸せを守れているのか?

自ら家族を喪った 暗褐色の光景
その中の私はいつもと変わらない手筈で
見慣れた手首に枷を嵌めてゆく
繋ぎとめる術を持たない
あの子が俯いて訴えた言葉
強まる雨脚 私の心には届いていなかった

施設からの帰り道 朝焼けに目を細めた
最後に見たのは背後から迫った刃物
視る事に囚われた私は、大切な者を喪い
観る事しかせず、見る事も叶わなくなった
今思えば誇れる事など何も無くて

薄れゆく意識の淵で聴こえたのは嗄れた声
残されたあの子は、もう壊れていたのだろう

「私から光を奪ったのは、おそらく…」

疑わしきは全て罰する
この汚れた正義の為に
幾人の人生が狂わせられたのか?
今ではもう知る因すらない
私の問を解明かす鍵は過程が示す未来へ


稲妻の贄 (Victim of Electricity)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


桜が美しいのは何故
光の木が美しいのは

・青年-××××に従事する派遣労働者。


貧しさから逃げれたくてその手を取った
怪し気な外れの建物、列ぶ放浪者達

錆色の臭いが肺を焼く、鉄の部屋
足を踏み入れた時、言い知れぬ悪寒が過る
遠巻きに指示を出すばかりで
近付こうとしない人々

秘密の話を盗み聴いてしまったんだ
質の悪い冗談みたいな事実を…
招きいれられた儘、立ち竦んでいた

辻褄の合わなくなってきた説明
日に日に積もる懸念と慷慨
地平の彼方に仄見える、煌々とした街明かり

篠突く病に、差されながら帰ってきた
壊れてしまいそうな程に、曝れた身体
手にした物は少なく、崩れた者は多く
寂寥とした日常に、煤けた風が吹き荒ぶ

目の前に広がる賑やかな光景
影を射る様に輝く景色を眺めて思う

「稲妻は贄を得て今日も世を照らす」

地平の彼方まで続いている、煌々とした街明かり…


機工飼育の村 (Mechanical Rearing Village)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


古の疫病の再流行と絶滅危惧
その終息を経て、世界はーー

・子供たち-冒険したいお年頃。
・大人たち-過保護。お酒が無いと生きていけない。
・旅の人-荒廃した世界を見て周っている。大人。


鳥が飛んでゆくよ、ほら…楡の木の枝から、今
青藤の花をくわえて、地平線へ溶けてゆく

生きている者が数十人にまで回復した世界
人類は、或る一つの村で暮らして居た


する事が無くなって 何時もの丘で
金の波から離れる夢を見ていた

「収穫の夜は 辛い事など忘れよう」

大人達の酒宴は、宵闇を蹴飛ばして続く…

「君達は、まだ幼いから
 お酒は飲めないけど、向こうの机に
 料理を用意してあるから、食べておいで」

いつも…、なぜ僕らを遠ざけるの
言いつけはちゃんと守っているし
僕らはもう充分大人なのにーー


此の村には、
子供達が立ち入ってはならない区域がある
其の区域内の建物には、
いつも 厳重に鍵が掛けられていた……


旅の人が訪れ、村は騒ぎに

「よくぞ生きて居られました』…どうぞこちらへ

旅人の話に、子供達は目を輝かせ
働き手が減った大人達は、仕事へ


ーー彼は、声を潜めて子供達に囁き掛ける

「酒を飲める様になったなら、誰もが認める大人だよ」

“いつか…、君らが大人になったら 共に旅をしようね”
と言って、彼は 村長の家を出ていった


嗚呼 その日は、酒蔵の鍵が
なぜか開いた儘になっていた
コルクの栓を開けて、匂いに顔をしかめながら
黒く光る蜜の様な、燃える水を口にした子供が
居る事を大人達はまだ知らない


「さぁ、滅ぼし合うが良いさ……
 “人間”は、もう蘇らない
 俺達は元々滅びる運命にあるんだ
 悪足掻きは止めて、大人しくそれに従おうぜ?」


興國幽径アポロギア (Apologia of A Double)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


後悔は、もうやめにしようーー
この花の名にそんな意味はない

・リリアーナ-東の帝国の頂点に立つ皇女。時代のアイコン。
・アマリリス-皇女專属の侍女。リリアーナに容姿が似通っている。
       地方貴族の娘。皇女と共に食事会に参加していた。
・エヴェドの将軍-北の帝国エヴェドの大遠征隊隊長。旧神勢力。
*オーラム帝国-現在の世界の支配的地位に位置する。
        東西で分割統治がなされており、東は軍事と農業、
        西は宗教と芸術が盛んである。新神の信仰が篤い。
*エゥト王国-東の帝国の盾であり矛。北の帝国の急伸長を警戒していた。


『戦皇女リリアーナ
 平伏して、足を舐め、命を乞いたまえ
 その麗しき髪が、泥に塗れるまで』


天にまで届けと 燃え盛る城下を背に
襤褸布纏い 薄闇の山森へと駆ける

獣道のヴェロニカの花穂を 素足のまま踏みつけて
焔を離れるごとに増す痛み……

『ーー私は このエゥト王国の、
 そしてこの国と言う盾の後ろに控える
 東オーラム領すべての国々の誇り
 この国の民が 夷帝の暴虐に屈さぬのなら
 私とて同じこと……』

『ならば、穢してくれよう』

押し寄せる浅黒い兵隊が、
街を 人を 全て侵し踊り爆ぜる
照らされた雑踏は、塵一つ残さずに、
幾数千の歴史を喰らう

少しだけ開かれたドアの隙間の未来
ーー留め金を緩め追う、褐色の肌の軍人達ーー
悲鳴が聞こえ 急に怖くなって命も忘れ、駆け出した


『アマリリス、今日から
 貴女は皇女様に付き添いなさい』


寝食を共にし 目と鼻の先で笑う
涼しげな目許……“おめかしをしよう”

夢にまで見ていた女性と
“お揃いだね”と笑い合って
私は御妃の『影』をこなしていた……


花壇はとても綺麗な所で……
でもね、雑草の私には向いてない
近づけば、近づくほどにそう 影の背が、
伸びてゆく様な気がして… 嗚呼…嗚呼……

『名前? ……、全て 忘れたよ』


撥れ上げる赤の色 雨の様な木洩れ日
深緑の中、不意に足許を取られ 転び 振り返れば
視線を抉るのは 踏み潰された、血塗れの白い花……

泥に塗れ 震えながら這い寄る
花だと思えていた日々の跡ーー


『この花は、君にこそ良く似合う ほら、とても綺麗だ』


空っぽの宝箱を守っている人に
どんな意味や、用や、価値があると言うの?
……リリアーナ この命 今度こそ捧げます
この国と貴女を、死なせはしない……!


「オーラム帝国東方管區
 第13代執政姫 リリアーナが申し出る
 我等新神の眷属が結束するべき時が来た!
 この地イヴィアールに古より住まいし者達よ
 貴殿方の首長に、御目通り願いたい……!」

『アニタ、イザベラ、リタ、マリー 私は』

皇女が自室に放った“ノームの液火”、
空気に触れた途端発火するそれは、水をかけても消えず
自ら花を散らした亡骸を 最後まで守り通しました

ーー百合になんかなれなくても良い
私は その火になれたら…… それで良い


星芒形の蒼い歌 (Asteroid Blues)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


兵士は何処へ?墓地に入った
墓地は何処へ?花に覆われた
ーーPete Seeger『Where Have All the Flowers Gone?』


願いを籠めて紡いだ反戦歌
青い…青い空の下で生きていたい
それが望まれぬ幸福でも
僕は星芒形に誓い続ける

家の者の叫びが響く、通り過ぎた弾時雨
くすんだ水が香る中、冷め続ける体温
他の者は地に沈んだまま黙していた

どちらが犠牲になろうとも
誰も気が付きはしないさ
そう呟いて君は笑っていた

塵が舞う瓦礫の庭で、曇った空を仰ぐ
眠る君と二人っきりの誕生日会
隠れて灯した蝋燭を吹消す
揺らめく煙の気配は空気に溶けた

繋いでもらった人生
託された心は共に在る
だから僕は独り歩き続けられる

きっと誰も信じてくれない台詞
本当は君に伝えたかった
言い逃した言葉は、今でも口の中に
後悔と感謝を引き摺りながら、僕は
蒼い…蒼い空の下で生きている

願いを籠めて紡いだ反戦歌
僕と君の星芒形の蒼い歌
この病んだ世界に届くまで…

この病んだ世界に響け


Liberation Es (リベレーション エス)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


やっと、答えが出た

・僕-×。
・お父さん-会社員。


僕が死んだらどうなる?

「みんながきっと悲しむ」

それが本当であるなら、悲しむ事が無い様に

「僕は……」

茜色の羽根を広げてた 見慣れた真白き背中に
そっと口付けて、抱きしめた
指の隙間から 過去が溢れ出す

偽りの優しさに塗れた街頭に
羽搏きの音が木霊する

父も、母も、綺麗に飛び立って消えてった
叔父も、伯母も、友も、その家族も……etc

「こんなに居たんだ…でも。もう遅いよね」

拭えぬ不安で穴の空いた
心に溢れるものは もう何も無く……
醜く膨れ上がったものが爆ぜる瞬間

壁の無い空間で加速した胸は、もう 止まらない
白と黒が駆けて来る さあ、身支度は斉った


茜色の綺麗な羽根を 僕もそろそろ広げよう


オルランド (Orlando)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


大陸の大半を北の帝国に奪われ
新神教徒は今、背水の陣を引く

・オルランド-ルート王国の英雄。病が悪化し戦線を離脱する。
*ルート王国-領地奪還のため遠征中。西オーラム帝国の配下。
*エヴェド帝国-北に位置する。旧神の世界の再興を望む。


『自ら申し出た和睦を破り、奇襲を仕掛けるエヴェド帝国軍
 帰還行軍中、いち早く異変に気がついたルート王国軍・後駆部隊は、
 踵を返し2万の兵を以て交戦を開始する その差、“8万”ーー』


【旧エゥト領 イヴィアール地方
 セネリャフ山脈の麓“Puigcerda”】

圧倒的戦力差に、嘆きは今数を増して
震えながら残存兵の足は、丘を目指した
誇りは悲劇の母 けれど、人はそれ無しでは生きられぬ

抜き放つ鍔元へと口付けて、愛すべきものを背に闘って
傷だらけで凛と立つ姿、美しい

捨てられぬ

血は吹き出し、身体は重い、けれどそれはーー

未来の重さである

『本隊に告ぐ 我々までもが敗戦すれば、
 事は一国の問題では無い!
 ただちに国境線まで退避し、防備を固めろ!
 ここは殿軍が食い止める 軌跡の先にてまた逢おう』


頑張れば良い?……火に油だ 視界の彼方 敵の援軍
騎士物語の様には 上手くいかない
棺桶要らずだと鼻で笑い 酒を呷り 刃を見遣る

「世界を造っているのは英雄か?違うだろ、俺たちさ
 ……そうだろう 夢破れた者たちの死骸で出来てる
 諦めろ 名も無き死に陽は射さない
 解っている……解っているさ、嗚呼……!」


一閃を薙ぎ 征けよ 裾ひるがえし鬨の声揚げ
それが名も無き剣でも 魅せ付けて

曖昧な絶望に負けるな
そんなもの幻想さ、掻き消せよ
全ては、そう 軌跡の先にて決まるだろう

名剣を携えし不死の英雄…

世界を造っているのは、お前たちか?
違うだろ、俺たちさ!そうだろう?
英雄なんて、多くの人生の脇役でしかない

さあ、行こうぜ

産まれたなら この命、使い切りに行こうーー

名も無き戦士達の歌


“最早避けられぬ道征きならば
 唯突き進むのみと知れ
 彼らは、ルート王国軍第三師団
 《“竜皇百花”》である!
 いざ、進撃せよーー!”

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