2015年1月10日 星期六

[Gothic Marionette] 星空の瞳

01.礼拝堂の天使
02.光の逃避行
03.星空の瞳
04.
05.

嗯哼,沒有整套收齊就無法得知故事的全貌
這就是所謂的物語音樂 (?

(絕望的是不知道什麼時候收得齊 (炸

礼拝堂の天使
作・編曲:yuki
歌:yuzu
声:yuzu & 都月あくあ


「罪を犯した者には等しく罰が下り 慈悲深き者には幸福が訪れる
 同じ空に抱かれた私たち 存在すべき約束 それなのに……
 悪しき者が隆盛の華を咲かせる時がある
 正しき者が地を這い斜陽と共に沈む時がある この世界は毒されている」

「そう、この世界は不条理だね 運命の車輪は気まぐれで 時として僕たちの善意に牙をむく
 君には世界が見せる幻想に堕ちてほしくない
 そのために僕は目覚めた 君が僕の手を取るのなら 僕は君と共に世界と戦う
 世界を縛り付ける不確かな鎖に抗ってみる気はあるのかな?」

(NemesisはAngelaの元へ降り立つ もうすぐ世界に不可避の因果応報が約束される)

樹氷の檻の中 星空の瞳が映す 静かな“復讐”は悲しい雪化粧……
水面に映る月 星空の瞳が照らす 愚かな“誓約”は甘い恋模様……

<弱者>が求める<願い事> 僕らはみんな平等なのに
不可避へ堕ちゆく<歴史> 少女達よ 剣を取れ

樹氷の雪山で 運命の車輪が廻す 小さな“幸福”は 儚い物語……

秘密の掛け合い<内緒話> 僕の手を取って怖がらないで
女神を呼び込む<霧氷石> 少女達よ 剣を取れ

無邪気な天使の羽を 赤く染める車輪を
廻す影と戦うために 僕らは走り出す


「罪過を重ねれば必ず裁かれる
 かくて歴史の闇は滅びる 決して繁栄することはない」

識者の言葉が内包する矛盾 それを真実と認めるならば なぜ犠牲者は減らないのか?
つまりこの世界は歪んでいる ああ早く……早く世界が孕んだ矛盾を取り除かねばならない
その思想の元に組織の人間が探すのは 女神を誘う<媒体候補>と 触媒となる<霧氷石>

Rommana礼拝堂……凄惨な襲擊事件の最中 実行犯の一人に訪れた<復讐の女神>
Angela, Tessele, Luciela......媒体候補の中で発現したのは<神の啟示を受けし少女>だった

Tycheの無慈悲に沈む 数多の物語 諦めるな博愛を救え 僕らは戦うんだ
時に天使の羽根も闇に陥れる 車輪に抗うために僕らは走り出す


光の逃避行
作・編曲:yuki
歌・声:yuzu & 都月あくあ


[Orleans戦争の英雄Tilbelt Vitelli Citta di Castelloの手記より]
「Luciella...舞踏会ではお行儀よくなさい あなたは立派ところに嫁いで、
 お父様を喜ばせばさい 良家に嫁ぐこと……それがお父様やお母様の幸せなのよ……」

光り輝け 蒼いドレスよ 一族の繁栄のため舞踏会に咲く花
陰気ば性格 今は隠して 今宵限りの作り笑い
貴族の駆け引き 表層的な談笑 嗚呼……なんて息苦しい空間
美しき肢体に不純な視線 作り笑いの心圧 刹那、彼女の視界に深い闇が訪れる

光の名を冠する令嬢は唇紡ぐ かつての愛称は舞踏会に咲く花
今や盲目の病人として寝台に咲く少女 今宵も止まない嗚咽の日々
「お父様とお母様に愛されたい 素敵な人と婚約しないと……
 この目に再度光を……どうか機会をください神様……」

癒えない視力 今日も屋敷で一人で泣く舞踏会に咲く花
盲目の私じゃ誰も拾ってくれないわ 今宵も尽きない 嗚咽の日々
「お父様は忙しそうで お母様は相手にもしてくれないわ
 かかりつけの薬師……彼女だけが私の理解者……」

いつまでも戻らない視力 お父様に愛されない役立たずの娘
自分なんていなくなってしまえば……窓に手をかけようとしたその時……
聴き慣れた優しい声が彼女の耳に届く

ふと見上げると 窓辺に誘拐魔 嗚呼……大きな手が私を抱き寄せる
星空に沈む二人の陰影 嗚呼……灰甘い光の逃避行

「ねぇ 誘拐魔の薬師さん 私って公には病気で死んだことにされたんだって
 搜索願いすら出されてないわ……お母様は薄情者ね……
 お母様の言いなりのお父様だって薄情者よ……でもいいの
 私は新しい光を見つけれるのね……私も今日から薬師の一人……」

無人の寝台 無音と寝室 嗚呼……愛娘の名を呟く父親
窓の外には果てない宵闇 嗚呼……愛しき<光>は闇の中
「私がこの歪んだ世界の薬になれるかもしれない
 この瞳は光を捕らえられないけど いつだって希望の星空が輝いている……!」


星空の瞳
作曲・編曲・声:yuki


さぁ、抗ってごらんなさい少女達
この運命を中心として廻る大車輪に

Rommana礼拝堂襲擊事件 響き渡る歌声はNemesisの招き声……

目の前に倒れる、神父。 その体は鮮血に塗れる。
倒れ付す彼の眼は怒りと憎しみで煮えくり返っていた。
しかし、その眼は決して濁っていない。

「……あなたの暮らしはあまりに清貧で
 とても公費を横領している人には思えない……」
「……内戦が続くこの半島で なぜこの街だけ治安が良いのか
 不思議に思わなかったのか」
「どういうこと……?」
「……私が着服した金は……すべてこの街を守るために使ってきた」
「そんな……嘘よ……」
「すまないね、Angela......今の教皇の政治はあまりにもひどい。
民眾に燻る不満はよくわかっている だが 君達が起こそうとしている革命は
さらに多くの悲劇を生むだろう……」

彼は本当に罪を犯したのか……?罰せられるべきだったのか?

「この声は……礼拝堂から声が聴こえる……」

[ピクセルビー] 繰り返す風景、新しい景色

01.夢想の夜
02.ランドスケープ
03.夢想の夜 (Instrumental)
04.ランドスケープ (Instrumental)

C86 的部份結束啦!
(共計21曲…有點少啊)
沒想到光是打自己買的碟的歌詞,精力就消耗殆盡
之前一場打了20幾張碟是怎麼做到的呢…

夢想の夜
作詞・作曲・編曲:くど
歌:monet


僕は考える 眠れなくて 夜更かしをする誰かの事を
僕は考える 安らかに眠る人達の夢の内容を

遠く近くたゆたう 思考は迷走する

僕は考える 遠い国で親切にしてくれた人の事を
僕は考える 意地をはって仲違いしたままの友達のことを

思い、あてども無く夜空に浮かんでは消えた

思い出す言葉、覚えている痛み、焼きついた景色、残った傷跡
笑った君の顔、暖かな日差し、始まりのチャイム、あの日聴いた音楽
ここがどこかも知らない


僕は想像する 数十年後 世界はどれだけ変わるのかな
僕は想像する 人生の終わり どこでどうしているのだろうか

無為に 時間がたってすぐにその時が来るかな

昨日の欠片、影絵の世界、胸に秘めた熱、不安と焦燥
鳴らないアラーム、拙い約束、夜空の彼方、やがて知る答え
僕はまだここに一人


僕は考える いつまでも心を震わす歌のことを
僕は考える 円を描き繰り返す物語を


胸に抱え、
短い間、夢を見ていたんだ、眠りの淵に、沈むその前に
もう少しだけと、抗っているよ、今しか見えないものを探して

日常の中で、すぐに忘れる、痛みと光、守りたい思い
繰り返す夜に、頼りなく揺れる、振り子のように、気高い心で、

僕は考える
僕は考える
僕は考える


ランドスケープ
作詞・作曲・編曲:くど
歌:monet


明け方空に舞った銀色の雫が
閉めきっていた窓を音もなく叩いた

心に溢れる希望があるけど
新しい風景に僕は立ちすくむ

例えば今、蝋の羽を背中に纏っているとして
太陽まで届くことを信じられる?
でも行くんだ 未来へ


冷たいコーヒーに入れたミルクの雲が
少しの間僕の思考を支配した

形を変えてもそこにあって消えない
希望のあり方にいつも惑わされる

例えば今、迷宮の地図を手に入れたとして
その最中で持つモンスターに立ち向かえる?
ただ心は 未来へ


雨を払って咲く花 その姿を
すぐに散る儚さに例えて


でも行くんだ、何があっても逃げない覚悟だけをして
それとも胸を焦がす景色を知らずにいる?

その果てから目を細めてさらに遠くを見てみるよ
想像する時 心はもう歩き出している

羽が溶けたって
地図が無くたって
さあ行くんだ 未来へ

2015年1月2日 星期五

[Symholic] 鮮血に捧ぐ三度目の黒鏡

01.黒鏡の呪い
02.幸せな私の追憶
03.鮮血の斉唱
04.血塗られた彼女の追憶
05.絶望の四重奏

這次的打手是葉月 :S
歌詞部分依舊沒頭沒尾,習慣就好。

150110:修改 #3,#4,#5 的格式 (?

黒鏡の呪い
作詞・作曲・編曲:Paspal
歌:葉月ゆら


I who had poor heath was living
in a room of a certain time-worn mansion.
One day I heard a rumor from outside the window.
The rumor was that by saying the name
of a certain girl three times before a mirror at midnight,
that girl will appear. So, I muttered……

The blood covered girl who appeared there smiled coldly at me
and pounced at me. My resistance was to no avail
and the girl took over me and attempts to fulfill her
only desire of "wanting to see beautiful blood".
The forbidden words that I muttered thrice transform
themselves into a tale of regret.

暗く 閉ざしていた 扉を開かせて
弱い記憶の中頼りに 呼び覚ます
日が落ちた空 月明かり飲み込む
古い鏡の中 想い馳せて

銀色の鏡面に 写った身体見て
吸い込まれた想い 響き合った
不確かな言い伝えは 心に光を灯す

呼んだ少女の名は 一度の“好奇心”
怖い物見たさ 半信半疑 故に狂おしい
満たされぬ衝動 埋めてくれるのなら
たとえ“幽霊”でもいい

期待を込めて呼び出す 最初の名前を
暗闇の鏡へと


赤く 綺麗な血は 心を魅了して
弱い身体動かせて ひたすら求め
孤独な部屋に 閉じ込めた心は
鍵をかけた 扉のように重く

反射する鏡面は 全てを拒絶して
真逆の世界から 写し合った
黒いドレスを揺らせて 祈るように呟いた

招く少女の名は 二度の“寂寥感”
寂しくて耐えられない心 故に求めていた
満たされぬ願望 叶えてくれるなら
たとえ“悪霊”でもいい

願いを込めて呼び出す 二度目の名前を
黒銀の鏡へと


白く痩せた身体『血塗られた少女』を呼ぶ
もう 引き返せない三度目の“呪縛”

割れて写る二人は ひとつになり
満たされた心は 後悔へと


幸せな私の追憶
作詞・作曲・編曲:Paspal
歌:葉月ゆら


やせ細る身体を震わせても、誰も興味を抱かないと
幼く捨てられた私だけど、そんな事もう知ってたから
優しく手を伸ばす“老夫婦”に出会えてから、今までの世界が弾けて消えた
私に居場所を与えてくれた その笑顔、光の様に……

『透き通る星空』 『深い海原』 『写す川』
『移り行く自然』 『風の匂い』 『景色』

“老夫婦”の話す旅の土産話に心躍らせて笑う

その日は 「それだけじゃないよ」 と、大きな鏡
渡された“贈り物”にはしゃぎ、咳き込んだ私を
心配そうに見つめて 「古い物だけど、気に入ったなら良かった」 と笑っていた

“老夫婦”は旅に出掛け、一人きり 寂しさを紛らわせる日々
心ざわついてた私だけど、鏡の前なら落ち着いた
透明な世界を写す鏡の中は、もう一人の私が笑いかけた
表裏一体の私の姿、何よりも美しかった……

『真夜中の暗闇』 『鏡に向かう』 『一人きり』
『彼女の名』 『三回呼ぶ』 と 現れると

古い絵本に書かれた“物語”想いを馳せて今呼んだ……

割れた鏡の向こう側に、血塗れた 『彼女』
現れたその姿見つめて、優しく微笑んだ
「やっと呼び出してくれた」 と冷たく笑う
驚いた心の隙間にとり憑いた……

赤く熱い鮮血に魅入られた 『彼女』
遊ぶ友達が欲しい私

『さぁ これからは二人で、命尽きるまで 最高の“血祭り”を楽しみましょう?』


鮮血の斉唱
作詞・作曲・編曲:Paspal
歌:葉月ゆら


咳を散らす口元 ふらつく足
眩暈 立ちくらんだ世界眺め
身体が求めてた 赤色の雫
満たされない欲望 抑えた

こんな はずではなかった
あの夜から とり憑いた 『彼女』
頭の中響く声 渦巻く悪意が蝕んだ

“鮮血を求め、両手を真紅に染め上げろ!
 その甘美なる行為で、私の欲望を満たすがいい!”

—それは 抗う事の出来ない
支配された思考だったから……

戸惑うように 雫を舐める私は
後悔の中 熱い鮮血の味を識った
動かなくなる“小動物”を ただ見つめては
冷めた自己嫌悪を巡らせた


汚れ散らす口元 赤く染まる
鏡 映りこんだ自分眺め
身体が覚えてた 赤色の果実
鳴り止まない 声は続いてた

苦く 錆びた鉄のように
広がる味 興奮覚えた
この悪夢を祓おうと 招いた神父に手をかける

“鮮血を求め、両手を真紅に染め上げろ!
 その甘美なる行為で、私の欲望を満たすがいい!”

—祈り 捧げる 光の十字
黒く深い闇が包み込む……

貪るように 雫を啜る私は
本能のまま 歪む牙を突きたて笑う
冷たくなった“神父”を ただ見下ろして
熱く滲む涙を零した


“鮮血を求め、両手を真紅に染め上げろ!
 その甘美なる行為で、私の欲望を満たすがいい!”

—耳を 塞いで慟哭しても
響き渡る 鳴り止まない声

狂いそうな世界で叫ぶ私は
背徳の中 罪悪感 もう戻らない
凍り付いた願いに 別れを告げて
赤く染まる涙を流した


血塗られた彼女の追憶
作詞・作曲・編曲:Paspal
歌:葉月ゆら


さらさら と 輝く長い 髪をなびかせて
ぎらぎら と 光溢れる 道歩いた
ひらひら と スカートの裾 揺らし進む私は
くらくら と 倒れるほどに 夢抱いていた

満たされてた世界は 変わらないと 信じていた
赤く染まった 花びらを見つめて
気付かずに 響いていた 汽笛の音
“私”の命 終わりを告げた


ゆらゆら と 彷徨う命“自死体”見下ろした
きらきら と 撒き散らしてる 赤い雫
ちらちら と 覗いた情緒 美しいと思った
はらはら と こぼれた涙 悲しくは無くて

私が消え 世界は 何も変わる事はなくて
一人彷徨い 居場所を求めてた
私の名 呼び出す声 響き渡る
手繰り寄せ 見つけた


呼んでくれた少女の声は 私を導いた
細すぎる その身体に近づき
蝕むように 夢を喰らい尽くした

『似たもの同士 居心地の良い貴女の
 その命 尽き果てるまで 私と楽しみましょう?』

二人で求め 二人で過ごした日々は
甘く燃えるような 幻想に変わり 快感に気付く

呼んでくれた少女の口は 私の声のまま
巻き込んだ その“死体”に近づき
蝕むように 肉を食い散らかした

『似たもの同士 通じ合うこの私と
 その命 震えるほどの 興奮を脳裏に刻みましょう?』



[Studio Lepus] Malice in Underland

01.Malice in Underland-異界との邂逅-
02.Fragments of Desire-千の魂の眠る処-
03.Kuu-月蝕に舞う-
04.Crossing-変質するもの-
05.Broken Seas-深く遠く-
06.Whirlpool-流れと淀み-
07.Lycoris-狐花-
08.Missing-砂造りの楔-
09.Psychopomp-ひび割れた終焉の卵-
10.Ring-白の鈴-
11.Dnalrednu-混沌の園-
12.Hollow-祈りと呪いと-
13.Gate in Sixthfinger-不可識の向こう側-
14.Deadman's Code-ある少女の夢の涯- I
15.Deadman's Code-ある少女の夢の涯- II
16 O-始源点-
17.Luna-水鏡の満月-

跳票數回總算在C86發售了
不過BK出了點小問題 (紙張太厚收不進CD盒裡,配色詭異導致閱讀困難)
雖然秋M3提供交換,走代購的只能摸摸鼻子自認倒楣 (唉

Kuu-月蝕に舞う-
作詞:川口ユウ
作・編曲:三滝航
歌:8
コーラス:川口ユウ & 8


緋月 (ヒヅキ) の影結ぶ
空 (クウ) のせぜらき零れ落ちた雨
吹雪く淡萌黄 (ウスモエギ) に注がる
水鏡 (ミカガミ) に咲くは紅の華

夜に化する夜に鳴く夜鳥の清歌 (セイカ) の描く
枯らす葉 孵る羽 (ハ) の彩る四季 彼 (カ) の園

御波 (ミナミ) 薙ぎ満たせや月 (ツク) の音
淀む湖水の底までも
御山 (ミヤマ) 深き神代 (カミヨ) に捧ぐは
夜見 (ヨミ) の花野 (ハナノ) 見霽 (ミハル) かす胡蝶の夢


幾重に織り束ねられた
斑雲 (ムラクモ) 染做 (ソメナ) す芥 (アクタ)
蒼穹 鈍 (ニビ) に霞める
波間漂うは暗 (クラ) の華

夜に反る止まずの瞋恚 (シンイ) の為果 (シオゝ) せぬまま
還 (カエ) さに遣されるは鳴り渡る鈴 (リン) の音ひとつ

弧光 (ココウ) 揺らぐ空 (クウ) 陽と月の廻る
遠 (トオ) の河流るる揺らぎ映る色 朧月夜

御波薙 (ミナミ) ぎ満たせや月 (ツク) の音
宵蠢 (オゴメ) くもの祓いては
結和 (ユイヤワ) す心 (ココ) の静寂を白磁 (ハクジ) に絵取 (エド) れと

凪の水面よ 永遠 (トワ) に


Ring-白の鈴-
作詞:川口ユウ
作・編曲:三滝航
歌・コーラス:紗智


宵の浅瀬 揺らぐ息
陰る瞳 誘 (イザナ) いの音

響き渡る神 (ミワ) の鈴
セカイ歪め遠く
忍び寄るは白い夜
残影すら見せずに

揺らぐ視界は逆さまに帰り
虚無 (ソラ) に反響 (コダマ) するのは慟哭

鳴り止まない神 (ミワ) の鈴
心 (ムネ) を満たす憎悪
自我の栓が抜け落ちる
孔覗くのは誰

白い闇に蜘蛛の糸は見えずに
救いを求める手は空を切る

くるくると廻り融ける
夕の月 (ユメ) と陽 (ウツヽ)
りぃんりぃん
この心が悲鳴上げ壊れる

鈴の音が聞こえる
静かに鳴り響く
砕けたはずの鈴の音が


Luna-水鏡の満月-
作詞:川口ユウ
作・編曲:三滝航
歌:8


空を仰ぐ
頬打つのは嘆きの涙
心模様映し出す 天の銀幕

縋るほど遠ざかる景色はあまりに無慈悲で
けれどその中にあなたの影求めてしまう

独り漂う天球 (ソラ) の底
鏡の向こう陽炎探して
セカイの涯 (ハテ) から呼び続けている
幾度も 幾度でも

水面見下ろす
闇揺らぐのは歪んだ像
手を伸ばせば掻き消える 影すら残さず

朱 (アカ) の雨 黒の天蓋
あなたはどこにいるのだろう
声を聞かせて
生きることが不安になるから

独り彷徨う無間 (ヤミ) の底
鏡の向こう陽炎探して
セカイの裏まで歩き続けよう
抱いたその誓いと紅 (ベニ) の憧憬 (ショウケイ)

月はただ千の色照らすだけで
失くしたものは
水辺に波の輪も残すことのない
ただのひとかけらと――

独り竚む真円 (ツキ) の底
蒼く群がる花園 (カエン) のその中
セカイの畢 (オワ) りで立ち尽くしている
待ち続けている

声を枯らした彷徨 (タビ) の昏れ
深緋 (コキヒ) に染まる同じ空の下
悠い約束の果たされる時を待ち焦がれる
届くことのない水鏡ノ満月

[Fabulatore] Exsequor

01.絶望サイプレス
02.怪盗カサノヴァ
03.時計仕掛けの恋人
04.ザフレク
05.稲妻の贄
06.機工飼育の村
07.興國幽径アポロギア
08.星芒形の蒼い歌
09.Liberation Es
10.オルランド

C86最喜歡的碟,沒有之一。

150110:修改#1, #2, #3, #6, #7, #10 的格式 (?
151202:全曲修改。

絶望サイプレス (Cruel Cypress)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


疫病の流行 その影に隠れ、行われる悪行
安置所の暗闇に虚ろな音が響く

・孤児兄-特異な外見を持つ。皮肉屋。
・孤児妹-愛称リギ。考えるより先に体が動く。
・短衣の医師-理髮外科医。
・ジリコニア-敬虔な老紳士。大学教授。
*解剖学講義-死への関心が高まった時代。
       骸骨は様々な芸術のモチーフとなった。
       また、解剖学講義は大衆の娯楽の一つであり
       富裕層の関心も高まっていた。


「……ギ…………」

果ての無い夜の海の様な
暗澹にこの身を浮かべながら
眼前に迫る糸杉の天井に 息を吐き掛けて……
意識は、霧の中に解けてゆくーーーー

老紳士が出てきた扉が開く
駆け寄る小汚い少女
渋い表情を押し隠した短衣の医師
人いきれの待合室 響く声……

「我々も最善を尽くしたのですが、
 力が及ばず……申し訳ありません
 誠に残念な事ではありますが、
 令兄は御亡くなりになられました」

無情にも叶えられた 長い間の大憂
幾重にも揺れ動く視界 憂苦に臍を噬んだ

「どうして自分の事を
 もっと大事にしてくれなかったの…!
 私は!何より御兄様の傍に居たかった……!!」

嗚呼、昔日の無邪気さに 兄の微笑が陰を落とす

【標本の腐敗が過度に進行した為、
 Plut Silcohnea博士の解剖学講義は、
 中止と相成りました】

『成金どもめ……!私は刑吏ではないッ』

『おっと これは失礼 大丈夫ですかな?』

『それは…さぞかしご心配でしょうな
 しかし、咳嗽ならば……大丈夫でしょう
 きっと良くなられませ』

『ええ では、失礼ーー』


「……やっばりおかしいわ 絶対に信じない
 胡桃の様な頭の私にも解るわ
 咳の治療ぐらいで、死ぬ訳がないじゃない!
 顔だって、しっかり見ていないもの…!」

敝履の様に追い出された 診療所へと疾る
余人を以ては代え難い 眷を取り戻しにーー

「お兄様を返して頂戴」

「ねぇ…」

十字架の短剣に連れられ、新月の海の様な安置所の中

「此処の遺体は…全部まだ…防腐の前 よね……」

遺体に 一つだけ混じった棺を眼にして、

「じゃあ……」

眼光は蝋燭の灯かりも映さない程に薄暗く……


「貴女は解らないのでしょうね!
 家族を養うのがどれだけ大変かッ!!
 だからそんな事を言え…
 …いえいえいえいえ解りました落ち着きましょう?
 話せば解ります その物騒なモノを下げてください!
 良いですか!令兄は 復讐など望んで居られない筈です!
 こんな事で未来を潰すよりは、
 逞しく生きられら方がどれだけ喜ばれるか……!」

 「……誰が何だって?」

再会は まるで神解けのようにーー
嗚呼、早すぎた納棺が生んだ帰責
それは優雅に喪失を撥ね除け
死を背凭れに、三日月を浮かべて居た……

「俺は嬉しいねぇ そんなにも、
 俺の事を思ってくれているとはーー」

「なぁ、あんた 死人が本当に
 そんな事考えて居るとでも?
 それは、テメェらの世界を
 平和に保つ為だけの方便だろ?」

「なぁ、生者をも喰い物にする倒錯者さんよ
 …妹には、何をするつもりだったんだい?」

「さあ、胡桃頭 そいつを刺し殺せ
 それが終わったらお前も死になーー
 ……どうした?出来ないのか?おひぃ様?
 ああ、人の大切な者を奪っておいて、
 のうのうと生きるつもりだったのか?
 出来ないなら……、既に死んだ人間がやろう
 さぁ、講義を 始めようかーー!」


怪盗カサノヴァ (Phantomthief Casanova)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


その部屋は、秘密の2階にある
剥製、絵画、武具、卵、数学書

・グイドバルド-現実主義者で金がすべて。ローヴェル商会主代理。
・フランチェスコ-年の離れたグイドバルドの弟。収蔵品室に居つく。
・召使いティス-フランチェスコの世話係。彼の唯一の味方。
・怪盗カサノヴァ-物の声を聞き、女性としてエスコートする。
・グラウディオ-デッラ・ローヴェル家当主で兄弟の父。
        現在療養中。常に女物の指輪をしている。
・ベッルーノ伯-様々な国の楽器を蒐集している。貴族。
*印章指輪-一家の契約の全てを司る契約印。


そして、もう一度
“ラーラ・アヴィス”は 彼女に渡るだろう
『……《なんてことだ》!!』


ーー於 収蔵品室 In camera delle meravigliaーー

【La Gazzetta del Tiglio】“Cronaca Nera”

またも“あの男”の犯行か - 通称Casanovaと呼ばれる賊、
新月に紛れ忍び込み、ベッルーノ伯の宝を盗む

『さぁて愚昧なる諸君 私はこれから、
 グァルネリ嬢をある場所へとお連れする
 では、これにて終幕ーーまた会う日まで さらばだ、諸君!』

「…かぁっこいい!!
 ティス、もっと読んでよっ、っ……兄さん」

「お父様の具合はどうだ なぁ 我が義弟よ
 もっても、あと3日かそれぐらいだ?
 素敵じゃないか…!」

「遺される莫大な遺産をすべからく手にするのは、
 商館の副館長である、このグイド様だ」

「お父様の家の名を襲うべきは、あなただけ」

「甘やかされて育った引き籠りになどは、
 一銭足りともやるものか
 ゴミの山と共に、追い払ってくれるわ」

「おい、そこの召使い、
 この低俗な記事を捨てておけ」

「……大丈夫ですよ」

渡されたその新聞
悲しむ少年に渡し 収蔵品室を辞した

召使いは、呟く

「そんなこと、させはしない」と

ーー於 回廊 In loggiaーー

「今回の“ラーラ・アヴィス”はあの部屋か
 ローヴェル家の全てを継ぐ者が持つと云う、黄金の指輪
 《黄金の樫の木の印章指輪》 …そろそろお迎えに上がろう
 稀代の材木商のコレクションが、私を待っているーー!」


ーー於 広間 In camminataーー

「本当に来るでしょうか、Casanova」

「予告状通りならな 丁度いい余興だ 捕まえてくれる
 なぁ、……、そこの召使い 何をしている……!
 おい、そこのお前ッ!!」

「そもそも、最初から“召使い”は居ませんよ?」

「流石だね、ローヴェル家の至宝はーー
 価値の解らぬものから見れば、お義父様の蒐集品はゴミの山
 しかし、そこに価値を付ける それこそが商人でしょう?」

窓を突き破って、暗闇に消える、“黄金の令嬢”と怪盗の微笑

継子の兄は、……

「なんてことだ……、なんて、ことだ!
 あれは、あれが無ければ……ッ
 追え…、追えーー!なんとしてでも捕まえよ!!」

ーー於 収蔵品室 In camera delle meravigliaーー

「ーーそれにしても不思議だ、お母様の墓前に?」

微笑みかざした“指輪入れ”想いは、受け継がれてゆく


時計仕掛けの恋人 (Clockwork sweethearts)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


旅の終わり

・アルバート-兇刃に倒れた異国の王。ロゼリアの幼馴染。
・ロゼリア-元修道女長。アルバートの幼馴染。


La la la... 聖歌の音は 遠く 遠く 冷えた木の壁に溶けて消える
僕の指から 生の熱が逃げて行かぬように 君は握る
「安心して…… またすぐ会えるよ 僕と君は 時計の針だから
 何度もすれ違っては 棘の中を進んで行くけれど、
 それでも また、引かれ逢うんだ……諦めよう?
 僕らは…、何度だって…重なり合う
 運命に、あるん…だ…と……」


澪を引く頬に朱を灯して 冷えた長針を布で拭う
貴方は、いつでも私の事を置いて一人で行ってしまう…

飽きれる程に身勝手な私達は、もう重なり合えない

そう何度思ったのだろう でも、私はもう泣かないわ
やっと解ったの だから……、少しだけ待っていてね

双つが 永遠に十二時で止まる日は、今日じゃない


今までは、貴方の帰りを案じ ただ待っていたけれど……
自分のものなら、本当に自分のものなの? なんて思わない

自信が無いから、人の為だなんて言って逃げて居たけれど
大切な事は変わらない 傍に居ても、
生死が分からない程遠くに居ても

短針は港では無く 長針だって船では無いの
その両方を併せ持つから 秒針は 棘の中でも廻り続けるのよ


ーー互いに愛しい気持ちを持っていれば
その秒針が、交わる場所を示すわ だから今度は……

私も船になって 貴方の知らないこと 例えば、子育てのこと
貴方の喜ぶこと 素敵なことを掻き集めて、逝くから

「全てを許すわ…… 私達は またすぐに会えるもの、ね?」


ザフレク (Xaflec)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


平和が争いの対極にある
などと、誰が言ったのか

・ミハイル-秘密裏処理組織エース。
・ユーリィ-兄を尊敬する。


その組織の名は通称、血霧の蜥蜴

不穏な陰に身を委ね 不審な陰を消し去る
誰にも知られてはいけない平和の裏舞台

罪無き者の縁を奪ってしまう不安
仕様が無い苦悩に追われる孤独
卓越した手腕、称賛の声
私は何から誰の幸せを守れているのか?

自ら家族を喪った 暗褐色の光景
その中の私はいつもと変わらない手筈で
見慣れた手首に枷を嵌めてゆく
繋ぎとめる術を持たない
あの子が俯いて訴えた言葉
強まる雨脚 私の心には届いていなかった

施設からの帰り道 朝焼けに目を細めた
最後に見たのは背後から迫った刃物
視る事に囚われた私は、大切な者を喪い
観る事しかせず、見る事も叶わなくなった
今思えば誇れる事など何も無くて

薄れゆく意識の淵で聴こえたのは嗄れた声
残されたあの子は、もう壊れていたのだろう

「私から光を奪ったのは、おそらく…」

疑わしきは全て罰する
この汚れた正義の為に
幾人の人生が狂わせられたのか?
今ではもう知る因すらない
私の問を解明かす鍵は過程が示す未来へ


稲妻の贄 (Victim of Electricity)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


桜が美しいのは何故
光の木が美しいのは

・青年-××××に従事する派遣労働者。


貧しさから逃げれたくてその手を取った
怪し気な外れの建物、列ぶ放浪者達

錆色の臭いが肺を焼く、鉄の部屋
足を踏み入れた時、言い知れぬ悪寒が過る
遠巻きに指示を出すばかりで
近付こうとしない人々

秘密の話を盗み聴いてしまったんだ
質の悪い冗談みたいな事実を…
招きいれられた儘、立ち竦んでいた

辻褄の合わなくなってきた説明
日に日に積もる懸念と慷慨
地平の彼方に仄見える、煌々とした街明かり

篠突く病に、差されながら帰ってきた
壊れてしまいそうな程に、曝れた身体
手にした物は少なく、崩れた者は多く
寂寥とした日常に、煤けた風が吹き荒ぶ

目の前に広がる賑やかな光景
影を射る様に輝く景色を眺めて思う

「稲妻は贄を得て今日も世を照らす」

地平の彼方まで続いている、煌々とした街明かり…


機工飼育の村 (Mechanical Rearing Village)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


古の疫病の再流行と絶滅危惧
その終息を経て、世界はーー

・子供たち-冒険したいお年頃。
・大人たち-過保護。お酒が無いと生きていけない。
・旅の人-荒廃した世界を見て周っている。大人。


鳥が飛んでゆくよ、ほら…楡の木の枝から、今
青藤の花をくわえて、地平線へ溶けてゆく

生きている者が数十人にまで回復した世界
人類は、或る一つの村で暮らして居た


する事が無くなって 何時もの丘で
金の波から離れる夢を見ていた

「収穫の夜は 辛い事など忘れよう」

大人達の酒宴は、宵闇を蹴飛ばして続く…

「君達は、まだ幼いから
 お酒は飲めないけど、向こうの机に
 料理を用意してあるから、食べておいで」

いつも…、なぜ僕らを遠ざけるの
言いつけはちゃんと守っているし
僕らはもう充分大人なのにーー


此の村には、
子供達が立ち入ってはならない区域がある
其の区域内の建物には、
いつも 厳重に鍵が掛けられていた……


旅の人が訪れ、村は騒ぎに

「よくぞ生きて居られました』…どうぞこちらへ

旅人の話に、子供達は目を輝かせ
働き手が減った大人達は、仕事へ


ーー彼は、声を潜めて子供達に囁き掛ける

「酒を飲める様になったなら、誰もが認める大人だよ」

“いつか…、君らが大人になったら 共に旅をしようね”
と言って、彼は 村長の家を出ていった


嗚呼 その日は、酒蔵の鍵が
なぜか開いた儘になっていた
コルクの栓を開けて、匂いに顔をしかめながら
黒く光る蜜の様な、燃える水を口にした子供が
居る事を大人達はまだ知らない


「さぁ、滅ぼし合うが良いさ……
 “人間”は、もう蘇らない
 俺達は元々滅びる運命にあるんだ
 悪足掻きは止めて、大人しくそれに従おうぜ?」


興國幽径アポロギア (Apologia of A Double)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


後悔は、もうやめにしようーー
この花の名にそんな意味はない

・リリアーナ-東の帝国の頂点に立つ皇女。時代のアイコン。
・アマリリス-皇女專属の侍女。リリアーナに容姿が似通っている。
       地方貴族の娘。皇女と共に食事会に参加していた。
・エヴェドの将軍-北の帝国エヴェドの大遠征隊隊長。旧神勢力。
*オーラム帝国-現在の世界の支配的地位に位置する。
        東西で分割統治がなされており、東は軍事と農業、
        西は宗教と芸術が盛んである。新神の信仰が篤い。
*エゥト王国-東の帝国の盾であり矛。北の帝国の急伸長を警戒していた。


『戦皇女リリアーナ
 平伏して、足を舐め、命を乞いたまえ
 その麗しき髪が、泥に塗れるまで』


天にまで届けと 燃え盛る城下を背に
襤褸布纏い 薄闇の山森へと駆ける

獣道のヴェロニカの花穂を 素足のまま踏みつけて
焔を離れるごとに増す痛み……

『ーー私は このエゥト王国の、
 そしてこの国と言う盾の後ろに控える
 東オーラム領すべての国々の誇り
 この国の民が 夷帝の暴虐に屈さぬのなら
 私とて同じこと……』

『ならば、穢してくれよう』

押し寄せる浅黒い兵隊が、
街を 人を 全て侵し踊り爆ぜる
照らされた雑踏は、塵一つ残さずに、
幾数千の歴史を喰らう

少しだけ開かれたドアの隙間の未来
ーー留め金を緩め追う、褐色の肌の軍人達ーー
悲鳴が聞こえ 急に怖くなって命も忘れ、駆け出した


『アマリリス、今日から
 貴女は皇女様に付き添いなさい』


寝食を共にし 目と鼻の先で笑う
涼しげな目許……“おめかしをしよう”

夢にまで見ていた女性と
“お揃いだね”と笑い合って
私は御妃の『影』をこなしていた……


花壇はとても綺麗な所で……
でもね、雑草の私には向いてない
近づけば、近づくほどにそう 影の背が、
伸びてゆく様な気がして… 嗚呼…嗚呼……

『名前? ……、全て 忘れたよ』


撥れ上げる赤の色 雨の様な木洩れ日
深緑の中、不意に足許を取られ 転び 振り返れば
視線を抉るのは 踏み潰された、血塗れの白い花……

泥に塗れ 震えながら這い寄る
花だと思えていた日々の跡ーー


『この花は、君にこそ良く似合う ほら、とても綺麗だ』


空っぽの宝箱を守っている人に
どんな意味や、用や、価値があると言うの?
……リリアーナ この命 今度こそ捧げます
この国と貴女を、死なせはしない……!


「オーラム帝国東方管區
 第13代執政姫 リリアーナが申し出る
 我等新神の眷属が結束するべき時が来た!
 この地イヴィアールに古より住まいし者達よ
 貴殿方の首長に、御目通り願いたい……!」

『アニタ、イザベラ、リタ、マリー 私は』

皇女が自室に放った“ノームの液火”、
空気に触れた途端発火するそれは、水をかけても消えず
自ら花を散らした亡骸を 最後まで守り通しました

ーー百合になんかなれなくても良い
私は その火になれたら…… それで良い


星芒形の蒼い歌 (Asteroid Blues)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


兵士は何処へ?墓地に入った
墓地は何処へ?花に覆われた
ーーPete Seeger『Where Have All the Flowers Gone?』


願いを籠めて紡いだ反戦歌
青い…青い空の下で生きていたい
それが望まれぬ幸福でも
僕は星芒形に誓い続ける

家の者の叫びが響く、通り過ぎた弾時雨
くすんだ水が香る中、冷め続ける体温
他の者は地に沈んだまま黙していた

どちらが犠牲になろうとも
誰も気が付きはしないさ
そう呟いて君は笑っていた

塵が舞う瓦礫の庭で、曇った空を仰ぐ
眠る君と二人っきりの誕生日会
隠れて灯した蝋燭を吹消す
揺らめく煙の気配は空気に溶けた

繋いでもらった人生
託された心は共に在る
だから僕は独り歩き続けられる

きっと誰も信じてくれない台詞
本当は君に伝えたかった
言い逃した言葉は、今でも口の中に
後悔と感謝を引き摺りながら、僕は
蒼い…蒼い空の下で生きている

願いを籠めて紡いだ反戦歌
僕と君の星芒形の蒼い歌
この病んだ世界に届くまで…

この病んだ世界に響け


Liberation Es (リベレーション エス)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


やっと、答えが出た

・僕-×。
・お父さん-会社員。


僕が死んだらどうなる?

「みんながきっと悲しむ」

それが本当であるなら、悲しむ事が無い様に

「僕は……」

茜色の羽根を広げてた 見慣れた真白き背中に
そっと口付けて、抱きしめた
指の隙間から 過去が溢れ出す

偽りの優しさに塗れた街頭に
羽搏きの音が木霊する

父も、母も、綺麗に飛び立って消えてった
叔父も、伯母も、友も、その家族も……etc

「こんなに居たんだ…でも。もう遅いよね」

拭えぬ不安で穴の空いた
心に溢れるものは もう何も無く……
醜く膨れ上がったものが爆ぜる瞬間

壁の無い空間で加速した胸は、もう 止まらない
白と黒が駆けて来る さあ、身支度は斉った


茜色の綺麗な羽根を 僕もそろそろ広げよう


オルランド (Orlando)
作詞:Asage / Lanthan
作・編曲:orphario
歌・声:びっと & 香 & olphario & Asage


大陸の大半を北の帝国に奪われ
新神教徒は今、背水の陣を引く

・オルランド-ルート王国の英雄。病が悪化し戦線を離脱する。
*ルート王国-領地奪還のため遠征中。西オーラム帝国の配下。
*エヴェド帝国-北に位置する。旧神の世界の再興を望む。


『自ら申し出た和睦を破り、奇襲を仕掛けるエヴェド帝国軍
 帰還行軍中、いち早く異変に気がついたルート王国軍・後駆部隊は、
 踵を返し2万の兵を以て交戦を開始する その差、“8万”ーー』


【旧エゥト領 イヴィアール地方
 セネリャフ山脈の麓“Puigcerda”】

圧倒的戦力差に、嘆きは今数を増して
震えながら残存兵の足は、丘を目指した
誇りは悲劇の母 けれど、人はそれ無しでは生きられぬ

抜き放つ鍔元へと口付けて、愛すべきものを背に闘って
傷だらけで凛と立つ姿、美しい

捨てられぬ

血は吹き出し、身体は重い、けれどそれはーー

未来の重さである

『本隊に告ぐ 我々までもが敗戦すれば、
 事は一国の問題では無い!
 ただちに国境線まで退避し、防備を固めろ!
 ここは殿軍が食い止める 軌跡の先にてまた逢おう』


頑張れば良い?……火に油だ 視界の彼方 敵の援軍
騎士物語の様には 上手くいかない
棺桶要らずだと鼻で笑い 酒を呷り 刃を見遣る

「世界を造っているのは英雄か?違うだろ、俺たちさ
 ……そうだろう 夢破れた者たちの死骸で出来てる
 諦めろ 名も無き死に陽は射さない
 解っている……解っているさ、嗚呼……!」


一閃を薙ぎ 征けよ 裾ひるがえし鬨の声揚げ
それが名も無き剣でも 魅せ付けて

曖昧な絶望に負けるな
そんなもの幻想さ、掻き消せよ
全ては、そう 軌跡の先にて決まるだろう

名剣を携えし不死の英雄…

世界を造っているのは、お前たちか?
違うだろ、俺たちさ!そうだろう?
英雄なんて、多くの人生の脇役でしかない

さあ、行こうぜ

産まれたなら この命、使い切りに行こうーー

名も無き戦士達の歌


“最早避けられぬ道征きならば
 唯突き進むのみと知れ
 彼らは、ルート王国軍第三師団
 《“竜皇百花”》である!
 いざ、進撃せよーー!”